解決事例の紹介 | 元裁判官による刑事弁護、名古屋の弁護士・高橋裕

名古屋の元裁判官による刑事弁護、成田龍一法律事務所 高橋裕弁護士
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解決事例のご紹介

多数事件の執行猶予

盗撮・痴漢

※弁護士事務所に勤務して間もない新人職員(少しの知識と経験あり)からの質問に答えるという形で説明しています。

※依頼者等のプライバシーを守るため,事案の本質に関わらない点を若干修正しています。予め,ご了承ください。

新人職員

今日は,「解決事例」のうち,「多数事件の執行猶予」についてお話をお願いします。

弁護士
高橋裕

はい,今日,ご紹介するのは,住宅街路上での連続痴漢事件(強制わいせつ,迷惑防止条例違反)です。前科のない初犯者でしたが,初回接見の際に話を聴いたところ,明確な記憶はないが全部で15~16件を自認,被害届は12件について提出,警察としては被害届の提出されていた12件全て被疑者による犯行であるとの疑いを持っていました。

新人職員

12件全部,被疑者の犯行だったのですか?

弁護士
高橋裕

そこが問題でした。個別事案ごとに詳しく話を聴いてみると,12件のうち5件は,必ずしも被疑者の犯行とは断定できない事件も含まれていました。

新人職員

12件という数だけを見れば,被疑者が自認する犯行の数(15~16件)の範囲内ですね。

弁護士
高橋裕

数だけを見ればそうです。警察も,このような場合,被疑者の犯行であることを示す裏付け証拠が不十分であっても,被疑者の自白を得ることにより被疑者の犯行であるとの事件処理をしがちです。警察には,犯人不明の未解決事件として残したことないという思いがあります。

新人職員

被疑者が自白しているということで,確実な裏付け証拠のない事案も含まれてくるということですか?

弁護士
高橋裕

そのとおりです。曖昧な記憶に基づいて「自分が犯した犯行かも知れない,多分そうだ。」などと考えて取調べを受けていると,いつの間にか,「この事件も私が行なった事件だと思います。」という自白調書を取られて犯人であるという扱いを受けます。

新人職員

でも,その5件も被疑者の犯行である可能性もあるのですね。

弁護士
高橋裕

そうです。しかし,逆に,被疑者の犯行ではない可能性もあります。このような痴漢事件を犯す犯人は,残念なことに多いのです。他に犯人がいる可能性があるのです。曖昧な記憶に基づいて自白調書を取られると,他の犯人の事件について刑事責任を負わされることになります。

新人職員

それは,冤罪ですね。

弁護士
高橋裕

そのとおりです。一般に,冤罪というと死刑判決や長期懲役刑判決を受けたような重大凶悪犯罪と言われる事件が注目されます。しかし,本件のように,重大凶悪犯罪とはいえない事件を多数繰り返している事案の中には,被疑者の記憶が曖昧で明確な裏付け証拠も不十分な状態で犯行を疑われて起訴される事件もあります。

新人職員

重大凶悪犯罪のように目立たないけれども,冤罪の可能性がありますね。この事件について,被疑者に対して,どのようにアドバイスしたのですか?

弁護士
高橋裕

先ほど説明したとおりです。「曖昧な記憶に基づいて,自分が犯した犯行かも知れない,多分そうだ,などと考えて取調べを受けていると,いつの間にか,この事件も私が行なった事件だと思います,という自白調書を取られて犯人扱いされる。」「はっきりしない事件は,その記憶のとおり,はっきりしない,と答えるように。」そのように,アドバイスしました。

新人職員

結局,どうなりましたか?

弁護士
高橋裕

記憶が曖昧で裏付け証拠も不十分な5件は被疑者の事件としては立件されず,被疑者の記憶と裏付け証拠が十分な7件が立件されました。

新人職員

7件全部起訴されたのですか?

弁護士
高橋裕

いいえ。7件のうち4件については,被害女性との間で示談が成立し,「犯人に対する刑事処罰を求めない」という文言を示談書に入れていただき,担当検察官から不起訴処分を貰うことができました。

新人職員

残りの3件は起訴ですか?

弁護士
高橋裕

残念ながら,そうです。7件のうち3件の被害女性は,示談交渉のための連絡先を教えていただくことができませんでした。痴漢犯罪については,被害女性の被害感情が厳しいため,示談交渉すらさせて貰えないこともあります。

新人職員

起訴された3件については,どうしたのですか?

弁護士
高橋裕

被告人(起訴前は被疑者)が起訴事実を認めていましたので,反省の態度を示し,親族を情状証人として再犯防止のための監督を証言してもらいました。

新人職員

起訴された3件は,被害弁償ができなかったのですが,被害弁償に代えて何かしましたか?

弁護士
高橋裕

犯罪被疑者の支援をしている団体に贖罪寄付をしました。

新人職員

金額はどうしましたか?

弁護士
高橋裕

具体的な数字を示すことは控えさせていただきますが,示談金とほぼ同じ金額にしました。

新人職員

判決は執行猶予だったのですね。

弁護士
高橋裕

そのとおりです。痴漢(強制わいせつ,迷惑防止条例違反)という犯罪行為を繰り返し行なったことは強く非難されるべきことでしたが,本人の反省,再犯を絶対にしないという誓い,親族による監督,被害弁償相応の贖罪寄付,前科がないことなどを総合的に考慮していただき,何とか執行猶予判決をいただくことができました。

新人職員

勤務先はどうなったのですか?

弁護士
高橋裕

残念ながら,勾留が何度か続き,勤務先に知られることとなり退職しましたが,執行猶予判決を貰った後,新たな仕事に就いて立派に更生していると聞いています。

新人職員

執行猶予判決をもらうことができて,よかったですね。今日は,「解決事例」のうち,「多数事件の執行猶予」についてお話をしていただきました。ありがとうございました。

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