解決事例の紹介 | 元裁判官による刑事弁護、名古屋の弁護士・高橋裕

名古屋の元裁判官による刑事弁護、成田龍一法律事務所 高橋裕弁護士
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解決事例のご紹介

痴漢事件-虚偽否認を撤回させて不起訴釈放

不起訴

※弁護士事務所に勤務して間もない新人職員(少しの知識と経験あり)からの質問に答えるという形で説明しています。

※依頼者等のプライバシーを守るため,事案の本質に関わらない点を若干修正しています。予め,ご了承ください。

新人職員

今日は,「解決事例」のうち,「痴漢事件-虚偽否認を撤回させて不起訴釈放-」についてお話をお願いします。

弁護士
高橋裕

はい。今回ご紹介する事件は,前科のないサラリーマン男性が,電車内で痴漢をしたという疑いで逮捕された事案です。親族が,その日のうちにインターネット広告を見て,弁護士高橋まで電話がありました。

新人職員

相談ですか?それとも依頼ですか?

弁護士
高橋裕

この件では,親族から,直ぐに刑事弁護活動を始めて欲しい,本当に痴漢をしたのかどうか本人に確認して欲しい,早く釈放されるようにして欲しいとの依頼がありました。直ぐに受任することにしました。なお,その時点で勤務先の会社には既に知られていました。

新人職員

残念ですね。

弁護士
高橋裕

ただし,詳しい事情が分からないので,直ぐに解雇という話ではありませんでした。

新人職員

まずは,接見(面会)ですね。

弁護士
高橋裕

そうです。直ぐに,被疑者が逮捕されて留置されている警察署に接見に行き,詳しい事情を被疑者から聴取しました。

新人職員

接見の結果はどうでしたか?

弁護士
高橋裕

被疑者は痴漢はしていないと主張していました。冤罪の可能性もありましたので,慎重に事情を聴取していると,被疑者のその日の行動に不自然なところがあり,その点について説明を求めても納得できるような説明が得られませんでした。

新人職員

本当は,痴漢をしていた可能性もあるということですか?

弁護士
高橋裕

もしかすると,その可能性もありうると言うレベルです。逆に,冤罪の可能性が十分ありますので,断定は禁物です。殊に,被疑者との信頼関係を維持するためには,先ずは,被疑者の話を信用して十分に聴く必要があります。

新人職員

接見時間は,認めている事件よりも長かったですか?

弁護士
高橋裕

逮捕事実を認めている場合は,30分~60分で接見を終えるのですが,その事案では,1時間半くらい接見していました。

新人職員

結局,どうなりましたか?

弁護士
高橋裕

被疑者は,途中から,「ごめんなさい。本当は痴漢しました。恥ずかしかったので,痴漢していないと言っていました。本当にごめんなさい。被害者に謝りたいし,家族や会社の人にも謝りたいです。」と言い始めました。

新人職員

実際は痴漢をしていたのですね。

弁護士
高橋裕

そう簡単に考えるのは危険です。

新人職員

だって,被疑者が痴漢しましたと言っているんでしょう。問題ないんじゃないですか?

弁護士
高橋裕

冤罪事件の中には,当初犯行を否定していたけれども,そのままだと身柄拘束が長引いてしまうと警察から聞かされ,本当は犯行を行なっていないのに嘘の自白をして早く釈放されようとする事例や,取り敢えず認めておいて後で裁判で真実を語れば良いと考えて自白する事例などがあります。

新人職員

えっ,それじゃ,被疑者が認めたからと言っても安心できないじゃないですか?

弁護士
高橋裕

そのとおりです。ですから,被疑者が犯行を認めたからと言って直ぐに自白事件としての弁護活動に変更するのは危険なのです。

新人職員

本当に犯行を行なったので自白したのか?,それとも,本当は犯行を行なっていないのに嘘の自白をしているのか?,どうやって見分けるのですか?

弁護士
高橋裕

そこは,被疑者の話のうち,どの部分が真実で,どの部分が嘘なのか見抜く力が必要になります。

新人職員

高橋弁護士には,見抜く力があるのですね。

弁護士
高橋裕

30年間の裁判官時代に,被疑者に限らず,証人の証言などについて,真実か否かを見極めることを裁判官としての職務上,数え切れないほど行なってきました。100パーセント分かるとまでは言いませんが,かなりの精度で,真実に近付くことができると思います。

新人職員

それは,被疑者の顔色を見るのですか?

弁護士
高橋裕

その判断方法は危険です。真実を語っていても,パニック状態になり,真実を語っているようには見えない場合があります。逆に,顔色一つ変えずに平然と嘘をいう人もいます。

新人職員

それでは,どうやって判断するのですか?

弁護士
高橋裕

多角的にいろいろな角度から判断します。その一つとして,先ほど少し話が出ました「被疑者の行動や言い分に不自然と思われるところがないか?」,「その不自然と思われる点について納得の行く説明ができるかどうか?」という視点があります。

新人職員

なるほど。

弁護士
高橋裕

そう,今の「なるほど。」という感覚です。「納得が行く。」というのは,言い換えると,「なるほど」という視点です。これが大事です。その他にも,いろいろな角度,視点から被疑者の話を聴いて,真実に一歩でも近付くように努力します。いろいろな角度,視点の全てを説明することは困難ですので,機会があれば別途ご説明することにして,今日は割愛します。

新人職員

わかりました。そのような多くの角度,視点から被疑者の話を吟味していたので,接見が1時間半も掛かったのですね。

弁護士
高橋裕

そのとおりです。時間を掛けて被疑者の話を吟味したところ,真実の自白であると理解することができました。

新人職員

そのように理解できれば,示談交渉ですね。

弁護士
高橋裕

当初,否認していたので,スタートが少し遅れることになりましたが,担当検察官に状況を説明して,被害者と示談したいので連絡先を知りたいと申し入れをしました。

新人職員

示談交渉はどうなりましたか?

弁護士
高橋裕

痴漢したことを当初否定していた状況が被害者に伝わっており,被害感情が強く,示談交渉は難航しました。

新人職員

成立には至らなかったのですか?

弁護士
高橋裕

被疑者がその後犯行を認めて反省している状況を粘り強く説明し,何とか示談に応じてもらうことができました。

新人職員

処分はどうなりましたか?

弁護士
高橋裕

被疑者に前科がなかったこと,犯行を認めて反省していること,示談が成立したことなどを総合考慮して,不起訴(起訴猶予)処分となりました。前科が付かない処分です。被疑者にとって最も良い解決でした。

新人職員

もし,被疑者が当初は否認していたので,そのまま否認事件としての弁護活動をしていたら,この結果はなかったですね。

弁護士
高橋裕

そのとおりです。恐らく,起訴されて公判廷での審理,有罪判決になったものと見込まれます。

新人職員

弁護活動の方向性は重要ですね。

弁護士
高橋裕

今回ご紹介した事案でわかるのは,被疑者が犯行を認めている,あるいは認めていない,いずれの場合であっても,その言い分を鵜呑みにするのではなく,その言い分が真実を語っているかどうか,刑事弁護士として,プロの目で多角的に吟味することが不可欠である,と言うことです。

新人職員

よくわかりました。今日は,「解決事例」のうち,「痴漢事件-虚偽否認を撤回させて不起訴釈放-」についてお話をしていただきました。ありがとうございました。

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