家族が逮捕・勾留されたら相談➅(釈放はいつ?(エ)(勾留期間延長の阻止[上])) | 元裁判官による刑事弁護、名古屋の弁護士・高橋裕

名古屋の元裁判官による刑事弁護、成田龍一法律事務所 高橋裕弁護士
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刑事事件の気になるアレコレ

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家族が逮捕・勾留されたら相談➅(釈放はいつ?(エ)(勾留期間延長の阻止[上]))

家族の逮捕⇨弁護士相談

※前回(➄)は,勾留取消請求(釈放のための弁護活動)についてお話しました。
※今回(➅)は,勾留期間延長の阻止(上)(釈放のための弁護活動)についてお話します。

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【起訴前勾留と起訴後勾留】
・起訴前勾留(被疑者勾留)と起訴後勾留(被告人勾留)は期間などが異なります。
・本日お話するのは,起訴前勾留(被疑者勾留)の延長です(刑訴法208条1項)。
・起訴後勾留(被告人勾留)の場合は,「延長」ではなく「更新」と言います(刑訴法60条2項)。

【起訴前勾留の期間と延長】
・起訴前勾留の期間は10日以内です。
・法律で決まっています(刑訴法208条1項)。

・起訴前勾留の期間は延長することができます。
・法律で決まっています(刑訴法208条2項)。

【延長される期間】
・延長される期間は最大で10日間です。
・延長前の原則10日間と合わせると,起訴前勾留期間は最大で20日間になります。

・延長される期間が10日間未満の場合もあります。
・実例としては、5日間~9日間の延長期間が時折り、あります。
・3日間の延長という実例もありました。当職が裁判官のときに経験しています。

・特別な罪の場合,複数回の延長で最大で15日間延長(勾留期間の合計25日間)が可能ですが,稀な事案です(刑訴法208条の2~内乱・外患・国交に関する罪、騒乱の罪)。
・当職も裁判官のとき、弁護士になって以降、合計35年間でいずれも経験したことはありません。

【延長される影響】
・起訴前勾留の期間が延長されると,延長された期間,被疑者の釈放(不起訴,処分保留釈放,略式起訴,在宅起訴,起訴後保釈など)が遅くなります。

・延長後の満了日の前に処分が決まることもあるので、「延長された期間、被疑者の釈放が遅くなる可能性があります。」が正確な説明です。

【勾留延長の手続(刑訴法)】
・検察官が起訴前勾留期間の延長請求をします。
・その請求を受けて,令状担当裁判官が勾留期間を延長するか否か,延長する場合は延長日数を判断します。(刑訴法208条2項)

・稀に,延長手続が複数回行われることもあります。例えば,5日間延長された後,再度,延長請求され,さらに3日間延長された場合などです。
・当職も、裁判官のときに、何度か経験しています。
・複数回の延長期間が通算して10日を超えることはできません(刑訴法208条2項)。

【勾留延長の手続(名古屋の実情-検察官の請求)】
・当職(元裁判官弁護士高橋)が名古屋地裁に勤務していたころの実情です。大きく変わっていることはないと思われます。

・検察官は延長前の勾留期間満了日(通例は勾留10日目)の午前中に、裁判官に対し,勾留期間の延長請求をします。
・勾留期間の満了日が土曜・日曜の場合,その前の金曜(勾留8日目・9日目)に延長請求することが多いです。

・勾留期間の満了日が3連休の最終日の場合,連休直前の日(勾留7日目)に延長請求されることもあります。
・勾留7日目~9日目の請求時点では,勾留期間延長の要件「やむを得ない事由」があると認められないのではないか?,という疑問が生じます。
・仮に,「やむを得ない事由」があると認められるとしても,勾留満期日以前の判断であることから,延長の期間の判断に影響すると考えられます。

・当職(元裁判官弁護士高橋)の経験では,裁判官勤務の際,ゴールデンウィーク5連休の最終日が勾留満了日(勾留10日目)の事案で、5連休の前日(勾留5日目)に勾留期間延長請求がされた事件について,勾留期間延長請求を却下したことがあります。その時点において,勾留期間延長の要件「やむを得ない事由」があると認められない,という判断をしました。
・検察官は,5連休の最終日(勾留10日目)に改めて勾留期間延長請求をしました。

【勾留延長の手続(名古屋の実情-裁判官の判断(決定))】
・検察官の請求と同様,当職(元裁判官弁護士高橋)が名古屋地裁に勤務していたころの実情です。大きく変わっていることはないと思われます。

・検察官からの勾留期間延長請求を受けた担当裁判官が,勾留期間を延長するか否か,延長する場合には延長日数を判断します。

・勾留期間延長請求請求の事件数が5~6件くらいまでの場合,概ね,午前中に判断(勾留期間延長決定または勾留期間延長請求却下決定)が出ます。
・請求事件数が10件までくらいの場合,昼休みに執務を続けて,午後1時ころくらいまでに判断が出ます。

・請求事件数が10件くらいを超えると,昼休みに執務を続けても,午後1時ころくらいまでには終わらない状況です。午後からの勾留質問などの手続が遅くなっていきます。

【勾留延長の要件(やむを得ない事由)】
・裁判官が,勾留期間を延長するためには,要件として「やむを得ない事由」が必要です(刑訴法208条2項)
・条文には「やむを得ない事由」としか書かれていません。刑事訴訟法の条文の解説書などに詳しく説明されています。

【着眼点】
・当職(元裁判官弁護士高橋)は,裁判官勤務の際,時間軸に着眼して,⑴現在の要件,⑵過去の要件,⑶未来の要件,と分けて考えていました。この名称は一般的なものではありません。判断の着眼点として,当職はそのように呼んでいました。

【現在の要件】
・勾留期間延長請求に対する判断の時点(現在)において,勾留期間を延長して更に捜査を継続しなければ,検察官が起訴(起訴の種類)・不起訴を決定することができない状況にあること。
・勾留期間延長が認められるための中心的要件といえます。

【過去の要件】
【将来の要件】
・次回(➆)に説明します。

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※今回(➅)は,勾留決定後に釈放される機会(タイミング),釈放のための弁護活動のうち,勾留期間延長の阻止の途中(上)までお話しました。

※次回(➆)は,勾留期間延長の阻止の(中)について,お話する予定です。

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【相談電話でご説明する事項=質問される事項】
・逮捕後の手続きの大まかな流れ(今後どうなるの?)・・・前々々回(➁)
逮捕~勾留(釈放)~起訴(不起訴)~保釈まで
(起訴後の審理(公判手続)~判決~控訴は,別途お話します)

・釈放される時期(いつ釈放されるの?)・・・前々回~今回~次回(➂~➅)
勾留請求前~勾留請求後~勾留決定後~勾留期間満期~起訴後(保釈)

・未成年者の場合,成人との違いはあるの?
未成年者にも保釈はあるの?

・弁護士の関与
弁護士を付けた方がいいの?
弁護士はどの段階で関与するの?

・弁護人などの種類,費用
国選弁護人
私選弁護人
当番弁護士って聞いたことあるけれど,何?
日弁連被疑者援助弁護士って聞いたあるけれど何?

★20年にわたり刑事事件担当裁判官を勤めた弁護士高橋裕が,名古屋の実情を含め,お話します。

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